渋谷駅から宮益坂を上っていくと、左手に鳥居が建っている。雑居ビルの横にあって、急ぎ足だと通り過ぎてしまうくらい地味な鳥居だ。渋谷の繁華街のど真ん中に現れた鳥居。そう。鳥居があるということは、その先に神社が建っているということ。ここは宮益御嶽神社の参道だ。
鳥居をくぐっていくと、参道は階段になり一段一段高くなっていく。まるで神社の境内を睥睨するように取り囲むビル群に対抗して境内を底上げしているかのようだ。でも残念ながら周囲のビルに対抗するのは難しい。本気で対抗するには境内を高層ビル化しないと無理だろう。境内は二階くらいの高さの場所に設けられていて、二之鳥居の先に社殿が鎮座している。
道路よりも高く奥まったところにあるので、繁華街の中にあるにもかかわらず境内は静寂に包まれている。社殿の前まで行くと、狛犬が出迎えてくれた。唐獅子のような勢いはなく、かといって可愛らしさを振りまいているわけでもない。妙に生々しい。それもそのはず、この狛犬は日本狼をモデルに作られたもの。狛犬になっているのは珍しいものの、山岳信仰の神社では日本狼を祀ったり神使とするのはままあることらしい。きちんと阿吽を表していて、社殿に向かって右の日本狼は口を開き、左のは口を閉じていた。
2022年5月 建築 東京 | |
狛犬 渋谷 神社 鳥居 |
No
12278
撮影年月
2022年3月
投稿日
2022年05月27日
更新日
2024年11月17日
撮影場所
渋谷 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35