「春風や 牛に引かれて 善光寺 」みたいにラフな感じで歩いていたら、思いがけずに辿り着いたわけではまったくなく、東京駅から北陸新幹線に乗ってがっちりやって来た。僕の住んでいるところは、たまさか善光寺にやって来てしまうようなところにはない。自ら意志で来たのだ。東京から善光寺までは結構遠い。偶然に任せていたら、小林一茶と違っていつまで経っても来られなかっただろう。
長野駅で新幹線を降りた僕は、事前に調べていた善光寺に向かうバスにそそくさと乗り込んだ。取り出したSUICAを入口の脇にあるICカードリーダーにタッチする。でもおかしい。いつもならピッという音とともに反応してくれるICカードリーダーがうんともすんとも言わない。残高が不足しているのかと思って、残高を確認してもちゃんとある。いつもと違うと思いながら何遍もスイカをタッチしていると、運転手から車内アナウンスで冷酷なお知らせが発せられた。「お客さん、スイカは使えません。」
長野駅から善光寺に向かう長電バスは、スイカを含め全国共通の交通系ICカードは使えない。使えるのは長野市のICカード「KURURU」だけらしい。KURURUなんて初めて聞いた。観光客に優しくない長電バスだった。
2024年5月 長野 人びと | |
参道 家族 長野市 シルエット 寺院 |
No
12592
撮影年月
2023年9月
投稿日
2024年05月25日
撮影場所
長野市 / 長野
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF