ムンバイ(インド)
インドの混沌に整然を見た日─ムンバイのゴミ収集車は興味ゴミを集めている
インド人は甘いものに目がなく、インドは世界最大の砂糖消費国だ
ハッジ・アリー廟(ムンバイ)
ハッジ・アリー廟へと続く一本道は、潮が満ちれば海に沈み、引けば姿を現し、まるで信仰へと誘う試練のようにも思えた
商店街の八百屋では日本でもよく見かける野菜が揃っている反面、やはり葉菜類と呼ばれるキャベツやセロリ、ほうれん草の姿は見当たらなかった
個人経営の店ばかり光景は、経済成長が進み、大資本のチェーン店が勢力を拡大していくにつれて、次第に姿を消していくのかもしれない
インドでは寺院や神々がマリーゴールドの鮮やかなオレンジ色で彩られているのは普通のことだ
マンゴーと聞いてインドを思い浮かべる人は少ないかもしれないが、実はインドは世界最大のマンゴー生産国だ
モノタロウのような企業が画面を数回タップするだけで簡単に工具を購入できるようにした日本とは異なり、インドではオンラインの工具販売店はそれほど普及していないのかもしれない
路地を進んでも、地元の人びとは僕にほとんど興味を示さないどころか、僕の存在にすら気づいていないように見えた
1階部分にはそれぞれの住居の入口が設けられていて、よく見ると建物ごとに梯子がかかっていた
入り組んだ路地は細く、建物同士が密集しているため、一歩足を踏み入れるとすぐに地元の人びとと顔を合わせることになる
魚を水揚げする様子はなく、荷物を積み込むわけでもなく、男たちが甲板の上で忙しそうに動き回っていた
ボロボロのボートや漁船が並ぶ波打ち際を離れると、そこにはもう漁村らしさはほとんど感じられなかった
都市化や再開発の波が押し寄せてもおかしくないはずのこの場所は、今もなお14年前と変わらぬ姿を保っていた
タージマハル・ホテル(ムンバイ)
たとえアフタヌーンティーであってもタージマハルホテルにはドレスコードが存在し、それを満たさないと入れない
ぼんやりと往来を眺めていた男は、その静かな空気の中に溶け込むようにして椅子に腰掛けていた
升目を使ったような均等に見える配置が平等のような不平等を感じてしまった
ポルトガル人によって作られたパンがムンバイの人々の日常に溶け込み、今ではパウバジという名前で広く親しまれている
絡まり合った電線は、このエリアに暮らす人々の複雑に絡み合った生活を象徴しているかのようだった
チャイを片手にクッキーをつまむ光景は、インドのどの街や村でも見かけるありふれた日常だ
ムンバイだけで一日にどれくらいのサトウキビが消費されているのか想像すると、その量は膨大で、サトウキビが尽きる心配さえしてしまう
ムンバイでは公共交通機関や鉄道が中心部の移動を支えており、個別のリクシャーやタクシーの需要が相対的に低いのかもしれない
これからも人口ボーナスを享受し続けると予想されるインドでは、バイクの販売台数も増加の一途をたどり、ヘルメットの需要も高まることだろう
ムンバイでは日本で馴染みのないDUKEというブランドのレモネードが売られていた
頭上運搬はインドやアフリカのように現在も日常的に行われている地域がある一方で、かつては日本やヨーロッパでも一般的だったようだ
インドは世界有数の砂糖生産国であり、サトウキビの生産量ではブラジルに次いで世界第2位なのだ
問屋が軒を連ねる路地を商品ばかりが行き交っていて、人間は脇役だった
問屋街の両脇には台車や籠が所々に置かれ、誰かが乗ってきたバイクも無造作に停まっていた
日本では荷物を頭上に載せて運ぶ術は廃れてしまって、ロストテクノロジーになってしまっている
問屋街の賑わいの中で屋台の存在は欠かせず、労働者たちが重労働の合間に腹ごしらえをするための食べ物が手軽に提供されている
一度トラックが荷物を運び込むと、彼らは荷車に荷物を積み込み、右へ左へと動き回り始める姿は、まるで街全体が急に目を覚ましたかのようだ
街角の素朴なスタンドと、ブランド品のサンダルは奇妙な組み合わせだった
問屋街を行き交うのは手動の荷車か、時にはそれさえも使わず、直接荷物を肩や頭に載せて運ぶ人々の姿だ
狭くても人通りが絶えない路地は、何か面白いことが潜んでいる可能性が高い
パンジャーブ料理がインド料理の代表格となったのはパキスタン分離独立に伴い、多くのパンジャーブ系スィク教徒が難民としてムンバイに移り住んだことが関係しているという
ムンバイという名の由来は、漁民たちの信仰を集めていたシヴァ神の妃パールヴァティーの異名である「ムンバ」にあると言われている
インドは世界でトップ10に入るコーヒーの生産国だけれど、ムンバイではコーヒーの存在感は薄い
ここでは発車ベルが鳴ることもアナウンスが流れることもなく、何の前触れもなく電車が目的地に向かって動き出す
ムンバイのフォート地区の名はかつてこの地に存在していたジョージ要塞に由来している
ムンバイを走る郊外電車の扉は閉まらないから、駅ではない場所で降りることさえ自己責任で可能だ
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