肉や魚が売られていてモノトーン調だった場所を抜けると、そこは鮮やかな場所だった。黄色いバナナが売られていて、水色の買い物カゴが置かれていて、ピンクのヒジャブをかぶった老婆が働いている。そして、何よりも頭上には青空が広がっていた。
ジャワ島チルボンにあるカノマン市場には大きな建物が建っていて、その中にほとんどのお店が入っている。けれど、建物の外でもビニール・シートを屋根にして商売しているお店もある。やって来たのは、そのようなお店が軒を連ねている区画だった。
電気代を節約しているのか建物の中は薄暗い一方で、ビニール・シートを屋根代わりにしているところには燦々と日光が降り注いでいた。心地よい。ビニール・シート越しであっても、お店の中に忍び込んだ日差しは陳列された食材を、置かれていた機材を、働いていた人間を生き生きしているように見せるから不思議だ。
写真左に見えるピンクのヒジャブをかぶった老婆も楽しげに働いていた。ただ、写真右に見える建物の中から出て来たばかりの裸足で歩く男は気難しそうな顔をしていた。生き生き活動するには日光を浴びた量がまだまだ少ないからに違いない。
2021年2月 町角 インドネシア | |
チルボン 市場 裸足 お店 |
No
11822
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月19日
更新日
2024年01月06日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF