魚屋を取り仕切っているのは几帳面な人のようだ。カウンターの上にびっしりと並べられていた魚はどれもこれもきっちりと尾っぽが通路側にされている。トレイの上に置かれた魚もカウンターの上に直接置かれた魚も同じように頭がお店の内側になるように整頓されていた。
整列させられているものの、魚の下には氷が敷き詰められていなかった。冷蔵設備もここには見当たらない。市場の中にあるこの魚屋はチルボンの町中で見かけた氷売りの得意先ではないようだ。ここに来れば新規顧客の開拓ができるよ、と彼に教えてあげたい。
いずれにしても、カウンターの上に並べられているだけの状況だと魚が痛むのも早いに違いない。もっともここでは冷蔵しないのは魚屋だけでなく肉屋も同じだ。食材を冷蔵して新鮮な状態に保つという意識はあまりなく、出来るだけ早く売り切るのがモットーなのだ。そう考えると、カウンターに沢山並べられた魚も今日中にすべて売るつもりなのだろう。今はひとりの姿もなかったけれど、これからわんさかと客が買い求めに来るのだ。来るべき繁忙期に備えてカウンターの中の女性は右に左に忙しそうに働いていた。
2021年2月 食べ物 インドネシア | |
チルボン カウンター 魚 魚売り 市場 |
No
11821
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月18日
更新日
2024年01月06日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF