カノマン市場の中にお店はあまりないとはいえ、まったく無いわけではない。人通りが多いところが嫌なのか、はたまた奥まったところに店を構えていても客が来るという自信があるのか分からないけれど、廃墟のようになった建物の中の方で店を開いている人もいる。写真の八百屋もそのようなお店だった。
この八百屋の周囲にも備え付けの大きなカカウンターがあるのにもかかわらず、この辺りで商売しているのはここだけで、カウンターの上には周囲の物寂しさを埋め合わすかのように野菜が並べられていた。色鮮やかな唐辛子やトマトが売られているが見える。周囲は薄暗くモノトーンの世界が広がっているのと対照的な空間ができあがっていたのだ。
原色の鮮やかな唐辛子やトマトなどの野菜を扱っている女性自身も、鮮やかなヒジャブをかぶって働いていた。テーブルの横に置いた椅子に腰を下ろした女性は赤いヒジャブをかぶって黙々とニンニクの皮を剥いていた。すぐ横を男が通り過ぎても気にすることなく、黙々と静かな空間で作業を続けていた。
2021年2月 町角 インドネシア | |
唐辛子 チルボン ニンニク 八百屋 市場 トマト |
No
11806
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月03日
更新日
2023年08月29日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF