ジャカルタ(インドネシア)
インドネシアは700万台ものバイクを生産する世界第三位の二輪車生産大国だ
食堂で男が猫と並んで黙々と食べていた
モスクで集団礼拝が行われている間も、路地では子どもたちが声を上げて遊び回っていた
礼拝中のモスクの入り口には脱ぎ捨てられた履物が散乱していた
男の子はペットボトルを拳銃のように構え、僕に狙いを定めた
モスクの外にあぶれてしまった男の子たちは中で行われていた説法をよそに楽しそうにおしゃべりしていた
ボロボロの古いベンチで寝ていた女の子の視線が僕に注がれていた
モスクの中で集団礼拝が行われている間も、男はくわえ煙草でココナッツを売っていた
モスクの前では聖なる空間と料理の載った皿を持つ女性が歩く俗世界が隣り合わせになっていた
スマホに見入る兄を見て、妹が羨ましそうにしていた
愛くるしさと引き換えに人間の庇護を得て、猫はぬくぬくと毎日を過ごすのだ
住宅と線路の間にフェンスが設けられているわけでもなく、子どもが線路上で遊んでいた
イスラム教徒の多いジャカルタでは井戸端会議も男女別に行われてるのだろうか
再開発された町を散策しても面白く感じられないのは、人の流れがスムーズになりすぎているからではないだろうか
路地は子どもたちの格好の遊び場になっているものの、全ての子どもたちが無邪気に走り回っているわけでもない
集団礼拝に参加するのが義務とされているのは男性に対してだけなので、礼拝の最中も女性は普通に路地を行き来している
インドネシアではキックバイクに乗っている子どもを見かけなかった
近所のモスクで集団礼拝が行われていても、参加しない男性も結構いる
モスクの入り口に腰を下ろしていた男の子たちに、中で行われている説法なんてどこ吹く風だった
ジャカルタ・コタにある路地には洗濯物が干してあって安穏な雰囲気が漂っていた
公共の場所は他者が掃除すると思う人が多い一方で、この路地のような住民のパーソナルスペースは住民自身が清掃することが多いのだ
コタ地区を走る線路の敷地の中にトタン屋根と家々が建っていた
線路横には住宅が建ち並んでいて、玄関開けたら10歩で線路だ
あまり列車が通らない場所のようで、子どもも大人も皆気兼ねなく線路を横断していた
まだ開いていないカキリマの周りで男の子が遊んでいた
挨拶をしたものの、女の子は無言のまま走り去っていった
家族揃って一緒に食事する習慣のないジャカルタで男は猫と一緒に食事を摂っていた
ジャカルタ・コタ駅(ジャカルタ)
ジャカルタではアグレッシブに旅行者に営業をかけてくる人は珍しい
赤と白のストライプのシャツは乗合バス乗り場の目印のようだった
ジャカルタではバジャイの運転手もアンコットの運転手も男社会だ
現在のジャカルタ・コタ駅の駅舎が建てられたのは100年近く前の1929年だ
ファタヒラ広場(ジャカルタ)
騒々しいジャカルタの道路には、のん気に走るベチャの姿はなかった
観光名所であるファタヒラ広場が閑散としていると、近くで商売している人もやはり暇そうだ
インドネシアはイスラム教徒が多数を占める国であるけれど、休日は日本と同じく日曜日だ
チルボン駅(チルボン)
インドネシア語はマラッカ海峡の交易語であった海峡マレー語を、オランダからの独立運動の中で民族の統一言語としたものだ
チルボン(インドネシア)
口髭を生やしたベチャの運転手がのんびりと客待ちしていた
インドのサイクルリクシャーもインドネシアのベチャも座席で寝るようには設計されていないけれど、運転手はものともせずに寝てしまう
男は携帯電話を握りしめて、連絡が来るのを待っていた
道端に干された洗濯物を前にして、男は黙々と下ごしらえを続けていた
路地にも豆腐を売る屋台が出ていた
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