東急多摩川線に乗っていると、車窓の外に広がる住宅街の中に大きな木立が見えた。お金持ちの家の庭だとしたら、相当なお金持ちの家だ。これは神社か寺院に違いない。そう思った僕は下丸子で電車を降りると、木立の見えたあたりを目指して歩き出したのだった。
環八通りと多摩川線に挟まれた場所にあるその木立の正体は思ったとおり、光明寺というお寺だった。縁起によると1000年以上の歴史を誇る古刹だという。騒々しい環八通りからちょっと入ったところにある質素な山門をくぐると、そこはもう静寂に包まれた境内だ。鬱蒼とした木々が連なる参道が本堂まで伸びている。古刹とはいえ、参拝客の姿もなく境内は穏やかな雰囲気だった。
特別に細いというわけではないものの、両脇に茂った木々がせり出していて、どこか山の中に建つ寺院のような雰囲気を持つ参道を進んでいく。進む先にあるせり出した木々の間から本堂の姿が垣間見え、ヨルダンのペトラにあるエル・カズネという岩窟の建造物を思い起こさせた。
2021年11月 建築 東京 | |
参道 お堂・ホール 寺院 木 鵜の木 |
No
12085
撮影年月
2021年7月
投稿日
2021年11月09日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
鵜の木 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF