碑文谷に円融寺という古刹がある。この日の散歩の目的地は住宅街の真ん中に建つその寺院だった。プラプラと寺院へ向かい、境内に足を踏み入れると、この寺院の目玉である釈迦堂がすぐに目に入ってくる。室町時代初期に建てられたとされる釈迦堂は都内で2番目に古い木造建造物で、その名の通り釈迦如来像を安置している。しかし扉はしっかりと閉じられていて中の様子は窺えなかった。小振りな釈迦堂の全体を眺めようと、仁王門へ移動する。この仁王門も釈迦堂ほどではないけれど古いもので、同じように室町時代に建てられたものなのだという。
門をくぐると、壁にいくつも草鞋が掛けられていた。これらは健脚祈願で寺院に奉納されたものだ。今どきは草鞋を普段から履いて生活している人などいない。それでも、このように寺院に祈願する際には昔ながらの草鞋を奉納する。そうしないと神様が奉納されたものが識別できないのかも。最近の靴を奉納しても、神様には何の祈願をされているのか見当が付かないのかもしれない。
2019年9月 静物 東京 | |
門 お堂・ホール 碑文谷 サンダル 寺院 |
No
11214
撮影年月
2019年3月
投稿日
2019年09月29日
更新日
2023年10月24日
撮影場所
碑文谷 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
RICOH GR III