輪を作るように伸びた木の枝の向こうに四聖堂が建っていた

哲学堂公園に建つ四聖堂
哲学堂公園に建つ四聖堂
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東京松が丘というところに哲学堂と言う名の公園がある。園内には野球場もあればテニスコートもある一方で、この公園のメインはなんと言っても哲学の世界を視覚的に表現した建物群だ。

哲学の世界を視覚的に表現したと聞くとなんだか小難しいけれど、要は哲学をテーマにしているということ。ここ哲学堂公園は仏教哲学者であり教育者でもあった井上円了がソクラテスとカント、孔子、釈迦を祀った「四聖堂」を建設したのがはじまりだ。

その後、哲理門や六賢台、三学亭などが建てられ哲学堂が充実していくにつれ、祀られる賢人の数も増えていく。六賢台には聖徳太子と菅原道真、荘子、朱子、龍樹、迦毘羅の6人の哲人が祀られ、三学亭では平田篤胤と林羅山、凝然の3人が奉崇されている。

さらに2009年に設置された哲学の庭にはイエス・キリストや古代エジプト王イクナートン、達磨、アッシジのフランチェスコ、古代バビロニアの王ハンムラビ、東ローマ皇帝ユスティニアヌスなどの像が置かれている。こうなってくると、もはや哲学とどのような関係があるのかよくわからない。哲学の世界を視覚的に表現しているというより、単なる古今東西の有名人を顕彰した場所になっている気がしてならない。

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ENGLISH
2022年3月 建築 東京
お堂・ホール 松が丘 公園

PHOTO DATA

No

12196

撮影年月

2022年1月

投稿日

2022年03月06日

更新日

2023年08月15日

撮影場所

松が丘 / 東京

ジャンル

建築写真

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS LOXIA 2/35

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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