お盆でもお彼岸でもなく、たまたま通りかかったお寺の大きな山門をくぐった。中に足を踏み入れるとすぐに本堂が目に入ってくる。足利市にある足利学校から国道を渡ったところにある善徳寺の本堂は立派だった。
その見事な本堂とは裏腹に境内は閑散としていた。僕が訪れた時も本堂の前に誰もいない。調べてみると、この仏閣は足利将軍家の祖である足利尊氏を開基とする由緒ある寺院なのだけれど、観光地になっているわけでもなく普段は静寂に包まれているようだ。
本堂の前に進んでいくと扉は閉まっていた。中に入れないようだ。本堂の内部を拝観するのは叶わなかったものの、僕が気になったのは前にぽつんと置かれた白い象の置物だった。この日は4月8日。どうやら花祭り用の花御堂を乗せる象のようだ。
お寺の境内を歩いていても、あまり象を見かけることはないけれど、仏教と象の関係は深い。仏教では釈迦の生母である摩耶夫人が身籠った際に白象が胎内に入る夢を見たという説話があるため、釈迦の誕生を祝う4月8日の花祭りで白い像に花御堂を乗せて練り歩く稚児行列を行うところもある。ここ善徳寺もそのような寺院のようだ。
2021年10月 建築 栃木 | |
足利 象 ファサード お堂・ホール 屋根 扁額 寺院 |
No
12052
撮影年月
2021年4月
投稿日
2021年10月07日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
足利 / 栃木
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF