チャイナタウンの一角にある通りは混雑していた。でも、ここには観光客の目当とするような中華料理店は見当たらない。びっしりと並んでいるお店はどれも食材を売るお店ばかりだった。そして、大勢の人が食材を買い求めに来ている。ほとんどは地元の人のようだ。ひょっとしたら、近くで営業している中華料理店もここで仕入れをしているかもしれない。
写真の魚屋もそんな通りで営業していたお店のひとつだった。店頭には頭を切り落とさえた魚が無造作に並べられている。大きな魚だ。でも、なんという魚なのかは見当がつかない。
テーブルの向こうには男が立っていて包丁を手にしている。でも、仕入れた魚はあらかたさばいてしまったようで、男はもう魚をさばいてはいなかった。テーブルの上に置いた砥石で商売道具の包丁を研いでいる最中だった。もうあとは注文が来たらさばいてある魚を売るだけなのだろう。小刻みに包丁を動かし、時折手を止めて刃の仕上がり具合を確認している。とても丁寧に研いでいるように見えた。
2020年1月 人びと タイ | |
エプロン バンコク 俎板 魚 魚売り 包丁 |
No
11373
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年01月25日
更新日
2022年02月03日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III