写真の女性は台南にある水仙市場の魚屋で働いていた人だ。台湾で見かけるまな板は丸いものが多い中、この女性が使っているまな板は珍しく四角いものだった。
女性は右手で包丁を持っていて、その包丁でタウナギの皮の端っこをまな板の上に押し付けている。左手では皮の反対側をしっかりと握っていて、皮を力いっぱい引っ張っていた。皮を剥がそうとしているようだった。
日本ではウナギをさばくときに、ウナギが動かないように頭を釘で刺して固定することが多いけれど、ここ台湾でそのようにしてウナギをさばいているのは見かけなかった。同じ水仙市場でタウナギをさばいていた他の人も釘は使っていなかった。そのような習慣は無いのだろう。
タウナギはうなぎに似ているけれど別の生き物だ。けれどウナギと同じように皮は弾力性に富んでいるようで、引っ張ってもなかなか思うようには切れない。思いっきり皮を引っ張っている女性の口はへの字に歪んでいた。しかい皮は切れていない。ただただビヨーンと伸びるだけだった。
2017年4月 人びと 台湾 | |
エプロン 俎板 うなぎ 魚売り 包丁 台南 |
No
10117
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年04月23日
更新日
2024年12月19日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA