チルボンで大きな通りを歩いていると、またしてもベチャが走ってきた。今度やって来たベチャには客が乗っていなかった。その代わりに、客席には野菜が山積みになっていた。トマトなどと一緒にチンゲン菜のような青菜の大きな束が見える。それをサングラスをした男が運んでいるのだった。
このベチャはタクシーというより、野菜の配送をしているかのようだ。バングラデシュのダッカでも荷物だけを運ぶ自転車タクシーを見かけた。自転車タクシーが一般的で自家用車が一般的ではない社会では、自転車タクシーが荷物だけを運ぶのも珍しいことではないのだろう。
運転手からしてみれば、道端で何もすることなく客が来るのを待っているより、市場などから人を載せなくとも荷物だけでも運んだ方が実入りが良いだろう。依頼主と顔見知りならば、どこへ運べば良いのか迷うこともないに違いない。写真の運転手がそこまで考えて野菜を運んでいるのかどうかは分からない。でも、帽子をかぶってサングラスをかけてさらにはタオルで顔の大部分を隠している男からは、ひたむきに働いているような雰囲気が感じられた。
2021年1月 インドネシア 乗り物 | |
ベチャ チルボン サイクルリクシャー サングラス 運送人 野菜 |
No
11782
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年01月10日
更新日
2023年08月29日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF