さっきは客を乗せてゆっくりと走っているベチャを目にしたけれど、やはり道端に車両を停めて客待ちしているベチャの方が圧倒的に多い。ベチャの数とその利用者の数のバランスが取れていないような気がする。
インドやバングラデシュの南アジアでは、都会に出てきた人間が学歴も資本も必要なく身体ひとつで始められる商売としてサイクルリクシャーという自転車タクシーの人気が高いという話を耳にしたけれど、ここインドネシアのチルボンでも同じなのかもしれない。ジャカルタに比べたら豆粒のような大きなしかないこの町にも、市域には30万を超える人が住んでいる。周辺からこの町に出てきた人が多く、その結果、ベチャ業を営む人が過多になっているのかもしれない。
写真のふたりの男もベチャを道路脇に駐めて客待ちしていた。見るからに暇そうだったふたりは、カメラを片手に歩いていた僕にすぐに気がついた。何せスマホを見るわけでもなく、かつてのミャンマーのように雑誌や本を耽読していたわけでもない。ぼんやりと往来を眺めていたのだから、あまり見かけない外国人が歩いているのを見つけるの容易い。カメラを向けると、ひとりは笑ってくれたけれど、もうひとりはムスッとしたままだった。
2021年2月 インドネシア 人びと | |
ベチャ チルボン 客待ち 笑顔 不機嫌 |
No
11817
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月14日
更新日
2023年08月28日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF