東南アジアの国では今でも自転車タクシーが一定の人気を誇っている。環境に配慮して自転車タクシーが盛り上がってきたわけではなく、昔からある人力で動くタクシーが地元の人の交通手段として今でも生き残っているのだ。
興味深いのは一口に自転車タクシーと言っても、国によってその形状が異なること。ベトナムとカンボジアでシクロと呼ばれる自転車タクシーはハンドルの前に客席が付いている。インド、ネパール、バングラデシュでは自転車を漕ぐ人の後ろに客席があってサイクルリクシャーと呼び、同じものをタイではサムローと呼ぶ。ミャンマーでは自転車の横にサイドカーのような客席が付いていてサイカーと呼ぶのだ。
インドネシアのジャカルタはどうだったかというと、座席がハンドルの前に付いているシクロ型だった。この写真で走っている自転車タクシーだ。ここではこのような自転車タクシーをベチャという。語源は福建語の馬車なのだそうだ。フランスの植民地だったカンボジアとベトナムでシクロと呼ばれるのは、フランス語の自転車を語源としているというから、ここジャカルタではオランダ語の自転車が語源になっているのかと思いきや、福建語が語源になっていた。華僑の人が多くベチャ業に従事していたのだろうか。
2020年11月 インドネシア 乗り物 | |
ベチャ サイクルリクシャー ジャカルタ 傘 |
No
11726
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年11月11日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF