ジャカルタでも見かけることはあったものの、大通りを走ることは禁じられていたこともあって、ベチャを目にするのは住宅街の中だけだった。でも、ここチルボンではよく見かける。町を貫くように伸びているジャラン・シリワンギという大通りをよく走っているのだ。
しかも自転車タクシーなので動力は人力だから、乗せる客はひとりか、頑張ってもふたりくらいだろうと思っていた僕をあざ笑うかのように、家族みんなで一台のベチャに乗っているも見かける。ここの運転手はみな健脚なのだ。
交差点を横断するときに走ってきたベチャの運転手もそのような健脚のひとりだ。大きな交差点をゆっくりと横断するベチャの客席には何人もの女子学生が乗っていた。同じ制服のようなものを着ていて、真っ白なヒジャブをかぶった5人の女子学生が一台のベチャに乗っていたのだ。
平坦な場所だけを走るならば、大丈夫なのかも知れないけれど、坂道だと進むのも大変だし、止まるのはもっと大変に違いない。そのような僕の心配をよそに、運転手の男は僕のカメラに気がつくとニコッと笑ってくれた。その笑顔からは重労働をしているという雰囲気は微塵も感じられない。5人の女子学生を運ぶのなんて、この運転手にとっては朝飯前のことなのかもしれない。
2021年1月 インドネシア 乗り物 | |
ベチャ チルボン サイクルリクシャー ヒジャブ 女子学生 笑顔 |
No
11776
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年01月04日
更新日
2023年08月29日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF