チルボンを歩いていて、よく目にするのはベチャという自転車タクシーだ。もちろん、この町には自動車も走っているし、バイクも走っている。そのような中、カメラを向けるほど惹かれるのはベチャなのだ。日本では見慣れない乗り物だからこそ余計に目に留まるのだろう。その証拠にタクシーではない普通の自転車がこの町でどれくらい走っていたかは全然覚えていない。ほとんどの見なかったような気もするし、そんなことないだろうという気もする。あまり関心を持たなかったことは、旅を終えた今となってはすっかり闇の中だ。
それはそうと、この写真も道端に止まっていたベチャに惹かれてシャッターを切ったものだ。道路脇にベチャが停められて客待ちしているのは珍しくない。しかし前部に取り付けられた座席で苦悶の表情を浮かべた運転手が寝ているのは、そうそうお目にかかれるものではない。寝心地が悪そうだ。苦悶の顔を写真に収めようと路上でカメラを構えていると、その姿が目立つのか、通りすがりのベチャの運転者が興味深そうに僕のことを眺めていた。
2021年2月 インドネシア 人びと | |
ベチャ チルボン サイクルリクシャー 眼鏡 昼寝 サンダル |
No
11824
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月21日
更新日
2024年07月15日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF