烏川の土手を自転車が気持ちよさそうに走っていった

高崎白衣大観音から高崎駅に向かって歩いている途中、川に出くわした。最初は達磨寺から高崎白衣観音に向かう際に川沿いを歩いた碓氷川だと思ったが、実際には烏川という別の川だった。見た目は碓氷川とそれほど変わらないように見えたけれど、いつの間にか違う名前の川になっていたのだ。碓氷川は千曲川や淀川のように途中で名前の変わる川なのだろうか。そうでないとしたら、碓氷川はどこに消えてしまったのだろうか。まさかスウェーデンの探検家ヘディンが追い求めたロプノール湖のように、碓氷川はさまよえる河川ではあるまい。そんなことを考えながら地図を見たら、その理由は一目瞭然だった。高崎の地理に馴染みにある人にとっては当たり前のことだろう。でも僕は知らなかった。碓氷川は高崎市内で烏川と合流して消滅してしまうのだ。僕が歩いていた地点は合流後の地点だったので、碓氷川の姿はどこにもなく、その後継者といっていい烏川が流れているだけだったのだ。

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