なんだか拳法の修行者が現れてしまいそうな山号だが、実際に姿を現すのは達磨ばかりだ。群馬高崎にある少林山達磨寺には願掛けの達磨が大量に置かれている。奉納されたものなのだから、丁寧に置かれていると思ったら大間違い。まるで子どもが、親に怒られて渋々おもちゃ箱におもちゃを仕舞ったかのように乱雑に置かれていた。正確にいえば、置かれてもいない達磨も多かった。達磨堂の広縁に色とりどりの達磨が野ざらしになっているのだ。
それでも、小さな達磨は手すりの隙間で整然と並んでいた。混沌としていたのは大きな達磨たちだ。中には礼儀正しく真正面を向いているのもいるにはいたけれど、ほとんどの達磨はあらぬ方向を見つめている。地面を向いているのもいるし、一心に空を見つめたままのもいた。脈絡なく置かれている大きな達磨たちは、好き勝手に色々な方向を見つめている。万が一、これだけ多くの達磨たちを相手にして「だるまさんがころんだ」をすることになったら、様々な方向を見つめている達磨たちに絶対に勝てないだろう。
2023年5月 群馬 静物 | |
人形 瞳 高崎 寺院 |
No
12495
撮影年月
2023年2月
投稿日
2023年05月21日
更新日
2023年08月07日
撮影場所
高崎 / 群馬
ジャンル
静物写真
カメラ
IPHONE 14 PRO