白蘭市場は地元の買い物客で賑わっていた。ここではお土産の類いは売られてはいない。ここを訪れる人たちはみな日用品や食材を買いに来ているのだった。つまり、旅行者の僕が買い求めるようなものはほとんど売っていない。強いていうならば、宿で食べるような果物くらいだろうか。でも、僕はこの市場のような雰囲気は好きだ。歩いていても他の観光客の姿を見かけない。ここは完全にローカルな雰囲気に包まれている。僕はその雰囲気を満喫しながらのんびりしていた。
カメラを抱えつつ、地元の人たちと同じように市場の中をうろつく。そうこうしているうちに向こうから2台のバイクがやってくるのが見えた。近づいてくると、バイクに乗っていたおじさんは僕の持っているカメラに気が付いて笑っている。こんな馴染みの市場の中でカメラを見かけることは滅多にないことなのかもしれない。ファインダーの中におじさんたちの笑顔を見ながらシャッターを切っていると、その後ろから、今度は自転車に乗ったおじさんが現れた。
No
11284
撮影年月
2019年7月
投稿日
2019年11月17日
撮影場所
台北 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85