多摩川浅間神社のある辺りは多摩川が流れていて水の確保に苦労することもなく、食べ物も豊富だったのか、東京では珍しく古墳がいくつも並んでいるところだ。なんでもここ荏原台古墳群には50基あまりの古墳が確認されているのだという。これだけあるとエジプトの王家の谷のようで、ネクロポリスだったのではないかと勘ぐってしまいたくなる。
残念なのは出土物はあったものの、誰の墳墓なのかはわからないこと。何を隠そう多摩川浅間神社自体が誰の墳墓か分からない古墳の上に建てられている。でも僕がここにやって来たのは数多ある古墳を見学するためではない。田園調布にあるこの神社は京都にある清水寺のように懸造で建造されているわけでもないのに大きな舞台が境内に設けられている。その舞台からの眺望を満喫するために来たのだった。
多摩川に向かって迫り出している舞台の上に立つと、多摩川と対岸の様子がよく見える。すぐ近くに視界を遮る建造物はなく、広々した空に雲がプカプカと浮かんでいた。雲の間から降り注ぐ薄明光線の下で東横線が橋を渡っているのが見えた。
2021年11月 東京 乗り物 | |
橋 雲 田園調布 河川 空 列車 |
No
12088
撮影年月
2021年7月
投稿日
2021年11月12日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
田園調布 / 東京
ジャンル
鉄道写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF