壁の向こうに円を描くレインボーブリッジのアプローチ部分が浮かんでいた

レインボーブリッジのアプローチ部
レインボーブリッジのアプローチ部
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レインボーブリッジの橋桁は海面から52mの高さに吊られているから、レインボーブリッジに通ずる道路は地上から高さ52mに向かって高度を上げていかねばならない。そのための両端に1kmを越えるアプローチ部が設けられている。地図を見て分かるのは、お台場側も芝浦側も海上にアプローチ部分が設けられていて、芝浦側は距離を稼ぐために道路が海上でグルっと円を描いていること。芝浦は明治時代以降に埋め立てられたとはいえ、レインボーブリッジが架けられた1990年代にはもう余っている土地がなかったのだろう。

レインボーブリッジの橋桁が52mの高さに吊られているのは、世界最大級の豪華客船だった「クイーン・エリザベス2」が橋の下を通過できるようにするためだ。もっとも21世紀の今ではクルーズ客船の大型化が進み、クイーン・エリザベス2よりも大きな客船も登場している。水面からの高さが70mに達するような客船もあり、その大きさになるとレインボーブリッジをくぐれない。面白いのはメルクマールとされたクイーン・エリザベス2は一度もレインボーブリッジをくぐったことがないこと。設計段階ではかなり意識されていて、いつ来ても大丈夫なように気を使われていたのに、肝心の要のお相手はレインボーブリッジに関心がなかったのだ。見事な肩透かしだ。

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2023年1月 建築 東京
海岸 歩行者

PHOTO DATA

No

12426

撮影年月

2022年10月

投稿日

2023年01月10日

更新日

2023年08月10日

撮影場所

海岸 / 東京

ジャンル

建築写真

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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