堀川通りを歩いていると門が建っていた。門をくぐれば西本願寺の境内に入れると思い、いそいそと門を通り抜けるとそこには僕の期待と違う光景が広がっていた。僕が足を踏み入れたのは西本願寺の境内ではなく、西本願寺と興正寺の間に伸びる北小路という細い路地だった。真っ直ぐに伸びる路地のどちら側にも壁が続いていて西本願寺の入り口はどこにも見当たらない。さきほどの通った門は北小路の入り口を示す北小路門だったのだ。
北小路は目立たない細い路地だ。しかし、その歴史は古い。ここ京都が平安京と呼ばれていた時代からあるというから1000年以上も存在し続けている路地なのだ。今では仏閣に挟まれながら堀川通りと大宮通りを結んでいるだけの路地だけれど、もともとは平安京の官設市場であった東市と西市を結ぶ小路だったのだという。
路地には塀が続いているばかりで人通りもない。僕はこの歴史ある路地を通るのを止め、西本願寺に行くべく堀川通りへ戻ってしまった。その時はこの北小路の先に国宝である本願寺唐門が鎮座しているとは夢にも思わなかったのだ。残念。もっとも、今になってよく写真を眺めてみると、道の先に「国宝唐門修復」と書かれた覆いが見える。そのまま進んでいったとしても修復中で見られなかったようだ。
2021年4月 町角 京都 | |
路地 京都市 影 壁 |
No
11870
撮影年月
2020年2月
投稿日
2021年04月08日
更新日
2023年08月24日
撮影場所
京都市 / 京都
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF