トボトボと京都市内を北上して大徳寺という寺院に辿り着いた。ここは20を超える塔頭が立ち並ぶ京都でも有数の規模を誇る巨大寺院で臨済宗大徳寺派の大本山だ。多くの神社仏閣のある京都ではマイナーな存在であまり馴染みがない。しかし説話のモデルとしても有名な一休さんは臨済宗大徳寺派の僧で、後土御門天皇の勅命によりここ大徳寺の住持に任ぜられたと聞くと、ちょっとは親しみを感じるかもしれない。
巨大な敷地を保有する大徳寺の境内に足を踏み入れても、あまり寺院に赴いた感じはしなかった。通常の場合、メインの入口である山門を抜けると参道の先に本堂が待ち構えていたりするものだけれど、ここにはそのような景色はどこにもない。確かに進んでいくと山門はあるし、仏殿はあるし、法堂もある。けれども寺院の中を歩いていると言うよりも、遠い昔にあった町を訪れたような気がするのだ。
境内に伸びる石畳の道には、もちろん自動車などは走っていない。両脇に松の木が植えられていて土壁が続いていた。誰もいない道を歩いていると、近世にタイムスリップしてしまったかのような気がするのだった。
2021年4月 町角 京都 | |
京都市 松 道 石畳 寺院 |
No
11886
撮影年月
2020年2月
投稿日
2021年04月24日
更新日
2023年08月25日
撮影場所
大徳寺 / 京都
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF