学問の神様として名高い北野天満宮の御神徳は、何も学問成就だけではない。知らなかった。天満宮に祀られている菅原道真は右大臣にまで上り詰めた平安時代のエリート中のエリートだ。そんな道真公には頭脳明晰なだけでなく、他にも幾つもの御神徳が備わっているとされる。公式ホームページによると、主な御神徳は7つ。農耕の神であり、正直・至誠の神であり、冤罪を晴らす神であり、学問・和歌・連歌の神であり、渡唐天神であり、芸能の神であり、厄除の神の7つだ。
御神徳を見てみると、農耕の神や、冤罪を晴らす神がなんとなくその御利益がイメージできる一方で、どのようなご利益があるのか想像が難しいのが渡唐天神だ。渡唐して参禅したという伝説が生まれた結果、禅僧の間でも菅原道真が信仰されるようになったのだという。その御神徳を指して渡唐天神と呼ぶらしい。要は文学神なのだが、学問・和歌・連歌の神とどう違うのか分からない。当時の先進国・唐に渡ったというのがポイントかもしれない。今で言うと、日本国内でもMBAを取得できるけれど、アメリカのアイビーリーグで取得したMBAの方が格上であるような気がしてしまうようなものかも。
境内をウロウロ歩いていると、参進の儀に参列するであろう巫女が大きな白い傘を差して歩いていた。恋愛成就や縁結びの御神徳が列挙されていないものの、ここ北野天満宮でも他の神社と同じように結婚式が行われている。様々な御神徳のある天神さまはご利益の百貨店でもあるのだ。
2021年5月 京都 人びと | |
京都市 巫女 神社 傘 |
No
11896
撮影年月
2020年2月
投稿日
2021年05月04日
更新日
2023年08月22日
撮影場所
京都市 / 京都
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF