泊まったことはなくとも、東京駅にホテルがあるのを知っている人は多いと思う。それと比べて同じ東京駅の丸の内駅舎中に美術館があるのを知っている人はどれくらいるだろう。公式ホームページによると、「駅を単なる通過点ではなく、香り高い文化の場として皆さまに提供したいという願い」を込めて活動しているというけれど、その願いが多くの人に伝わっているのかは分からない。あまり伝わっていないような気がする。
「香り高い文化の場」という言い回しがちょっと鼻につくものの、東京ステーションギャラリーは実際に素敵な美術館だ。企画もいいし、何より建物の佇まいがいい。鉄骨煉瓦造で建てられた駅舎の中に設けられているので、東京駅が建設された当時のレンガ壁を間近で鑑賞できる上に、よく見るとむき出しになった鉄骨さえ目にすることができる。建物自体が骨董品なのだ。
東京駅の丸の内駅舎が建てられたのは1914年。今から100年以上前だ。骨董品のような美術館の中を歩いていると、美術館自体も歴史のあるもののような気がしてくる。しかし東京ステーションギャラリーが開館したのは1988年で、残念ながら美術館そのものにはそれほど長い歴史はないのだった。
2022年1月 建築 東京 | |
丸の内 博物館・美術館 階段 |
No
12140
撮影年月
2021年11月
投稿日
2022年01月09日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
丸の内 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF