早朝の丸の内は閑散としていた。ほとんどの人はまだ活動を開始していない。昼間は賑わっている東京駅近くの道路も閑散としていた。歩行者用の信号が赤だったので、信号待ちをしている人がいた。その人たちを眺めていると、フィリップ・トルシエの言葉を思い出した。
曰く、日本人は律儀すぎる。自動車が走っていない道路でも律儀に信号が青に変わるのを待っている。今眺めている状況がまさに同じような状況だった。車道を走り抜けていく自動車は見当たらない。でも、歩行者は信号が青になるのをじっと待っている。自分の頭で考えること無く、予め定められたルールに従うのは簡単だし楽だ。
個人的には宗教も同じ原理で動いていると思っている。聖典に書かれていることを守ってさえいれば、幸せになれるというのが、基本的な宗教のスタンスではなかろうか。そこに個人がそれは違うと思うとか意見を挟むのは許されない。そのように考えると、日本人は宗教に親和性が高いような気がするのだけれど、実際のところは全くそうではない。何かしらのミスマッチが起きているのだろう。
No
11219
撮影年月
2019年4月
投稿日
2019年10月02日
撮影場所
丸の内 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。