かつては大きくとも低層のビルが立ち並ぶオフィス街というイメージだった丸の内も、今ではすっかり高層ビルが立ち並ぶオフィス街に変貌している。永代通りから晴海通りまで丸の内を貫いている丸の内仲通りを臨むと、道の両脇にビッシリとビルが立ち並んでいた。この辺りは三菱グループ各社のビルが集まっていて、「三菱村」とも称される場所だ。
そもそもこの辺りが三菱村と呼ばれるようになったのは、三菱の2代目当主岩崎弥之助が開発したためだ。官有地の払い下げを受けた岩崎弥之助は1894年に最初のオフィスビルである三菱一号館を建てると、これを皮切りにロンドンにある金融街ロンバード街に倣った赤煉瓦街を建設し、今に続く三菱村が始まったのだ。
赤煉瓦街と呼ばれた三菱村には、その名の通り赤いレンガを用いたビルが多く立ち並んでいたのだという。今にその面影を伝えるのは1968年に老朽化のため解体されるも、2009年に美術館として復元された三菱一号館だけだ。
往時に建っていたビルの設計者は、ビルによって異なっていたものの、赤レンガという外観を通じて町の雰囲気に統一感がもたらされていた。そう考えると、今の丸の内に立ち並ぶビルは高さも外観もバラバラで整えられていない。良く言えば個性的、悪く言えば統一感が欠けているように思えてならない。
2021年8月 町角 東京 | |
自転車 丸の内 横断歩道 高層ビル |
No
12011
撮影年月
2021年2月
投稿日
2021年08月27日
更新日
2023年08月18日
撮影場所
丸の内 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF