寺院の外に出るとあまりチャイナタウンらしさを感じないジャカルタのグロドック地区でも、路地に真っ赤な提灯がいくつもぶら下がっているのを目にすると、ここがチャイナタウンということを実感する。通りかかった路地には丸くて赤い提灯がぶらぶらと風に揺られていた。
ジャカルタを訪れたのは1月末だったから、これら街角に飾ってある提灯はすぐにやってくる旧正月を祝うためだと思っていたけれど、正確には少し違うようだ。
中国では春節(旧暦元旦)から数えて15日目の満月の日を元宵節といい、提灯を飾る習慣があるのだという。街角に飾られた提灯は春節を祝うというよりも、この元宵節を祝うためのものなのだ。やはり同じように1月後半に訪れた台北で町角に飾られていた提灯も元宵節を祝うためのものだったのかもしれない。
中国に仏教が伝わった際に、インドでは正月15日に仏舎利を祭ることも伝わり、灯明が仏具に用いられていたことから、元宵節には寺院で灯明を灯し法会を開くようになり、庶民もそれにならって提灯を飾るようになったのが起源のようだ。
中国文化のものらしく、提灯には縁起の良い文句が書かれていた。前半部分は見えないけれど、「如意」と書いてある。新しい一年が自分の思うような一年になることを願掛けしてあるのだろう。
2020年11月 町角 インドネシア | |
路地 中華街 ジャカルタ 提灯 赤 |
No
11725
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年11月10日
更新日
2023年08月30日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF