ジャカルタのグロドック地区を伸びる道を進んでいくと、傍に帽子をかぶった男が腰を下ろしていた。男の目の前には竹の棒が見えた。天秤棒だった。棒の端には大きなガラスケースのような箱と、コンロのような箱が付いていた。ガラスケースの中には小さなケーキのような食べ物が見える。タイでいうカノムブアンのようにも見えるけれど、ちょっと違う。これはスラビと呼ばれるスイーツだ。
スラビはインドネシアの伝統的なお菓子で、米粉にココナッツミルクや砂糖を混ぜたパンケーキのようなものだ。今ではインドネシア全土で食べられているようだけれど、もともとはこの辺りの西ジャワが発祥の地らしく、ジャカルタを歩いているとスラビを売る屋台をよく見かける。ジャカルタではありふれたストリートフードだ。
スラビを作るには小さな鍋を用いる。そのため、この男は小さな鍋の付いたコンロも持ち歩いていた。男の持ち歩いている鍋には丸い金属製の蓋が載せてあって、一見すると急須のようにも見える。燃料も持ち歩くのだから、結構重いに違いない。男はしばし道端に腰を下ろして休んでいたのだ。
2020年6月 インドネシア 人びと | |
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No
11564
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年06月13日
更新日
2023年09月04日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF