特に買い求めようと思っているものもなく、行ってみたいと思うレストランもない。僕はチャイナタウンを当て所無く歩いていた。ただバンコクという街の雰囲気に浸りたいだけだった。道は複雑に絡み合っている訳でもないのに、歩いているとすぐに方向感覚が無くなってしまう。
そうこうしているうちに、薄暗い路地へやって来た。路地の両脇にはお店が並んでいて、頭上にはアーケードのような屋根が設けられている。雨の日でも買い物しやすいように設けられているのだろう。でも肝心の買い物客はおらず、お店もシャッターを閉めたものばかりだ。薄暗い路地は閑散としていた。
ひょっとしたら、この路地も昔は賑わっていたのかもしれないと思いながら進んでいく。薄暗い中にも人の姿がチラホラと見える。歩いていると、忙しそうにカートを押した男が僕を追い抜いていった。薄暗くて閑散とした路地にチャイナタウンの喧騒が少しだけ入って来ている気がした。
2020年1月 町角 タイ | |
路地 バンコク 中華街 薄暗さ |
No
11375
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年01月26日
更新日
2023年09月14日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III