日本で神社仏閣を訪れてもあまりご利益に興味のない僕は、台湾の高雄にある三鳳宮に来てもやはりご利益にはあまり関心を持てなかった。ここにはご利益よりももっと目を引くものが境内に幾つもぶら下がっていて、僕でなくともご利益が何なのかなんてことはすぐに気にならなくなるに違いない。ここ三鳳宮は赤くて丸い提灯が数え切れないくらい掲げられていて、写真映えすることで有名な寺院なのだ。
正殿である中殿の前にある空間の頭上にはびっしりと提灯が並んでいて、下から眺めることはもちろん、取り囲むように建っている建物に登って、上から眺めることも可能だ。僕も上から提灯の大群を眺めていた。等間隔に吊られた提灯を眺めていると、ふとマスゲームを連想してしまう。隙間なく並んでいる提灯が整列している人間に見えるのだ。一糸乱れず几帳面に並んでいる提灯は動かないものの、寸分の違いもなく統制が取れた北朝鮮のマスゲームのような雰囲気を漂わせていて、屋根に取り付けられた脊獣・走獣と呼ばれる動物の形をした装飾が、高みの見物をしているかのようだった。
2024年8月 建築 台湾 | |
高雄 提灯 赤 屋根 寺院 |
No
12636
撮影年月
2024年3月
投稿日
2024年08月24日
撮影場所
高雄 / 台湾
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF