歩いているうちにクロントゥーイ市場の端へやって来た。肉屋があって、その裏側が買い物客の行き来する通路から丸見えになっていた。前髪を一直線に整えた若者が働いていた。
若者の前に水の張られた大きな青色の容器が置かれていて、豚肉と思われる肉の塊が沈められていた。若者の仕事はこの容器の中にある肉をお店に並べる前に洗浄することのようで、僕が通りかかった時、ちょうど豚足を取り出して洗っていた。
見ていると、若者の洗い方は結構雑だ。洗うのに使っているものもボロボロになった雑巾のようなもので、それでゴシゴシと力強く洗っている。その様子を眺めていると、これがこの後、人の口に入るとは思えない。もしかしたら、これらの肉は売り物なのかもしれないけれど、食用ではないのかもしれない。
そんな僕の思惑とは関係なく、若者は楽しそうに働いていた。洗うことが楽しくて仕方がないといった調子で、カメラを向けると微笑んでくれた。
2020年3月 人びと タイ | |
バンコク 肉屋 クロントゥーイ市場 市場 豚肉 笑顔 青年 |
No
11436
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年03月10日
更新日
2023年09月09日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
RICOH GR III