広いクロントゥーイ市場の中にあるお店のほとんどは生鮮食品を扱っているお店だ。肉屋もああれば魚屋も八百屋もある。売られている食材を見ると、魚介類や果物や野菜などは日本ではあまりみかけないものも売られている。でも、肉屋で売られているものは日本とほとんど変わらない。牛肉と豚肉と鶏肉ばかりだ。ここではジビエの類いは売られていないようだ。日本ではジビエを食すのがちょっとしたブームみたいになっているけれど、バンコクではそうではないのかもしれない。
歩き回っているうちにやって来た肉屋も豚肉を扱っている肉屋だった。店先には豚肉の塊がいくつも並べられている。そして、ふたりの女性が働いていた。ピンク色の帽子をかぶった女性は奥の方で豚肉を細かくさばいていて、手前の女性は大きな豚肉の塊と格闘していた。よく見ていると、手前の女性は小さなナイフのようなものを手にしている。豚肉に生えている産毛でも剃っていたのだろうか。
小さなナイフを持っていた女性は、僕に気がつくと目を見開いた。そして、おどけたような表情で僕のカメラを見つめたのだった。
2020年2月 人びと タイ | |
バンコク 肉屋 クロントゥーイ市場 ナイフ 市場 豚肉 |
No
11418
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年02月26日
更新日
2022年07月24日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III