クロントゥーイ市場にある生きた鶏の売り場へ再び来た。どのお店にも大きなカゴが置いてあって、中で生きた鶏がうごめいている。写真のお店はそこにあったお店のひとつだ。
鶏たちは忙しく動いているのと対照的に、店員たちは暇そうだ。何も注文が入っていないのだろう。のんびり過ごしている。僕がやって来た時、男の店員は足を伸ばしてカゴの上に横になっていて、女の店員は昼食を摂っていた。
のどかな空気が漂う中、1羽の鶏がカゴの上に出されていた。自らの運命を知ってか知らずか、元気にカゴの上を行ったり来たりしている。少なくとも、狭いカゴから開放されて嬉しがっているようだ。
その向こうでは昼食中の女性店員は金属製のボウルを手に持って、ちびちびと食事を口に運んでいる。その視線はまっすぐにカゴの上の鶏に注がれていた。なんだか鶏を昼食のおかずにできたらいいのにな、と思っているかのようだ。狩人が獲物に狙いを定めているときの視線と同じ類いのものに見えた。
2020年3月 人びと タイ | |
バンコク 鶏・鶏肉 視線 クロントゥーイ市場 昼食 市場 女性 |
No
11431
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年03月06日
更新日
2023年09月09日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA