クロントゥーイ市場を歩いているうちに、またしても肉屋の前を通りかかった。ここは豚肉を扱っている肉屋のようだ。店先には様々な豚肉の部位が並べられていて、天井からは大きな豚の足がぶら下げられている。タイの人も豚足を食す。でも、韓国や沖縄と違って豚の顔は売られていないようだ。ここでは豚の顔の肉は食べないのかもしれない。
小太りの男が上半身裸になってカウンターで働いていた。胸にプラクルアンというお守りをぶらさげた男は包丁で小気味よく豚肉を捌いていた。僕が目の前に立ってカメラを構えていることに気が付いた男は、口元を緩めながら作業を進めている。
タイの人は牛肉よりも豚肉の方を好む。イスラム教徒はさて置き、仏教徒である人びとには食べ物の禁忌が無く、様々な肉を食すものと思っていたので、ちょっと意外だった。しかも、牛肉を好まない理由というのが宗教心に由来すると聞いてなおさら吃驚だ。なんでも出家をしようとした観音菩薩に反対した観音様のお父さんが牛に生まれ変わっていると信じられているかららしい。それ以外にも観音菩薩の乗り物は牛であることからも、牛を食べるのは避けられているようだ。同じ仏教徒でも日本人にはそのような感覚は全くないから、ちょっと不思議に思ってしまう。
2018年4月 人びと タイ | |
お守り バンコク 肉屋 クロントゥーイ市場 豚肉 上半身裸 |
No
10538
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年04月28日
更新日
2024年02月19日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA