可愛らしいエプロンを付けた女性がクロントゥーイ市場の魚屋で働いていた

タイは長い海岸線を持つ国だ。その距離は3000キロを超えているにもかかわらず、近海漁業があまり発達していないのだという。ここクロントゥーイ市場で売られている魚も、ほとんどが淡水魚か、もしくは汽水魚のようだ。そもそもタイの人は、日本人ほど魚を食べないような気がする。タイ料理としてパッと思い浮かぶのは、ガパオやカオマンガイなどの肉料理ばかりだ。それでも、どの料理にも小さな海老が入っていることが多いようで、興味深い。もっとも、これは僕がタイ料理にあまり詳しくないだけかもしれないけれど。

そんなことを考えながら、魚屋が集まっている区画を歩いていた。地元の人はあまり魚を食べないのではないかと思っていたものの、かなりの数の魚屋が商売をしており、店頭には大量の魚が並べられている。写真の女性はその魚屋のひとつで働いていた。右手にだけビニール手袋を嵌めていた。カメラを向けると、女性は忙しそうに動かしている手を止めることなく、微笑み返してくれた。

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