大久保通りを大久保駅から新大久保駅に向かって歩いていると、途中に小さな神社が建っている。皆中稲荷神社だ。間口は狭いものの、奥に細長く伸びたうなぎの寝床のような境内を持つ神社だ。
もともとは単に稲荷さまを祀った神社だったのが、徳川幕府が「鉄炮組百人隊」をこの地にに駐屯させた後に、射撃の神様となり、しまいには幾多の霊験から「皆中(みなあたる)の稲荷」と呼ばれるようになったのだという。駄洒落がそのまま神社の名前になったのだ。
細長い境内は綺麗に整備されていて、ウロウロしていると僕以外にも多くの参拝客の姿が見える。今では「当たる」という言葉から賭事にもご利益があると人気らしい。でも不思議なものだ。10数年前にはこの神社の横をよく歩いたものだけれど、このような小綺麗な神社ではなかった気がする。
僕の記憶違いなのかもしれないけれど、ほんの10数年前までこの神社の境内は日当たりも悪く、薄暗かったような覚えがある。しばらく訪れなかったうちに、すっかり雰囲気が変わってしまったようだ。なんだか久しぶりに会った真面目な同級生が、チャラい遊び人に変貌していたような印象だ。
2021年9月 町角 東京 | |
大久保 歩行者 神社 鳥居 |
No
12021
撮影年月
2021年2月
投稿日
2021年09月06日
更新日
2023年08月18日
撮影場所
大久保 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III