それほど賑わっていなかった大久保通りも、コリアンタウンとしての雰囲気が濃くなってくるにつれ、歩道を歩く人の数も増えてくる。具体的には新大久保駅から東に向かうと韓国色が強くなり、歩行者も増える感じだ。新大久保にあるコリアンタウンは多くの人が訪れる人気スポットなのだ。
室橋裕和が書いた「ルポ新大久保 」によると、新大久保がコリアンタウンになり始めたのは1980年代半ばだという。歌舞伎町に多くのコリアンクラブができ始め、そのお店で働くホステスさんが住んだのが新大久保だった。そのうちに、そのようなホステスさん相手に韓国料理を出す食堂が増えてきて、今に連なるコリアンタウンを形成するようになったのだ。
外国人に寛容なイメージが惹きつけたのか、今では韓国以外のアジア諸国の人が経営するお店も多い。面白いのは、韓国系のお店とそれ以外で棲み分けされているように思える点だ。韓国系のお店が立ち並ぶ中にネパール色を出したお店はないし、逆もまたしかり。同じ雰囲気のお店が並んでいたほうが集客力が高いのだろう。では、その境目はどこかというと新大久保駅のすぐ脇にある写真のJR線の高架だと思う。これより向かって左にいくとコリアンタウンだし、右にいくと韓国以外の国のお店が多いのだ。この高架は新大久保の分水嶺になっているのだ。
2021年9月 町角 東京 | |
歩行者 新大久保 |
No
12022
撮影年月
2021年2月
投稿日
2021年09月07日
更新日
2023年08月18日
撮影場所
新大久保 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III