阿佐ヶ谷パールセンター商店街を通り抜け、住宅街を進んでいくと住宅と住宅の間に何の前触れもなく朱色の鳥居が現れる。馬橋稲荷神社だ。かつては鎮守の森であっただろう場所も今ではすっかり住宅に侵食されていて、社殿に向かって伸びる参道だけがかろうじて聖域として残っている。かつて「うさぎ小屋」とアメリカから揶揄されたくらい狭い住居の多い東京では、神様が鎮座している場所でも容赦ない。住宅密集地にある神社の境内は狭いのだ。
両脇をきっちり住宅に挟まれている細長い参道には、その存在を誇示するかのように大きな鳥居がいくつか建っていた。赤い朱色の一の鳥居の先に石造りの二の鳥居、三の鳥居が建っていて、その先に建つ随神門を抜けるとやっと社殿だ。住宅街の中にある神社の参道にしては長い。
細長い参道で気になるのは昇龍と降龍が刻されている二の鳥居だ。中国寺院を訪れると、これでもかというくらい透かし彫りなどの装飾が施された柱を目にするものの、日本の神社仏閣では珍しい。刻された柱は格好いい。でも思うのだ。ここの御祭神はウカノミタマ、穀物の神のはず。龍とどのような関係にあるのかはよくわからないのだ。
2022年9月 町角 東京 | |
参道 阿佐ヶ谷 女の子 神社 鳥居 |
No
12363
撮影年月
2022年6月
投稿日
2022年09月01日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
阿佐ヶ谷 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85