特に学校で習ったわけではないけれど、鳥居を見たら自然に神聖さを感じる。日本で育つと幼い頃から鳥居は神社にあるという刷り込みが行われるからなのだろう。そのような人間が、幾重にも鳥居が並んでいるところにやってくると、テンションが高まるのは当然だ。普通の神社では、ぽつんと建っている鳥居が神聖さをアピールしているところ、根津にある根津神社ではいくつも並んだ鳥居がそれぞれ神聖さをアピールしている。もし鳥居が喋るのが聞こえたら、そのセールストークはうるさくて敵わないと思ってしまうくらいだ。
ただ、このような感覚は僕が子どもの頃から神社の存在する世界にいたから刷り込まれているものだ。もし神社のない世界で育っていたらどう感じるのだろうかと不思議に思う。例えば、多くの鳥居が並んでいる京都の伏見稲荷大社は、外国人旅行者にも人気があるけれど、外国人旅行者にはどのように映っているのだろうか。単に異国情緒を感じているだけなのかもしれない。ふと、バンコクで仏像を売っているお店に、英語で「仏像はインテリアではありません」とよく書かれていたのを思い出した。同じ記号を見ても、感じ方は文化によって違いがあって不思議ではない。
2023年7月 町角 東京 | |
根津 赤 神社 鳥居 |
No
12518
撮影年月
2023年4月
投稿日
2023年07月02日
更新日
2023年08月07日
撮影場所
根津 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF