市場の入口には大勢の自転車タクシーが客待ちしていた。市場の中はそこそこ賑わっているけれど買い物帰りに自転車タクシーに乗る人はあまりいないようで、多くの自転車タクシーの運転手が暇そうにしていた。ジャカルタではみなが持っているように見えたスマホも、ここチルボンではまだまだ影が薄いのかベチャと呼ばれる自転車タクシーの運転手で持っている人はいない。スマホを見ながら時間を潰している運転手はおらず、文字通り手持ち無沙汰の人が多い。ただただリラックスしながら客が来るのを待っている運転手もいれば、おしゃべりしながら待っている人もいた。そのような中で写真の運転手はひとり黙々と煙草を燻らせながら客が来るのを待っていた。
煙草を燻らせていた男にカメラを向けると気さくに応じてくれた。愛車の座席に腰を下ろしたまま、煙草を持った手を上げて、カメラに向かって微笑んでくれた。男はタキーヤでもなく、野球帽でもなく、カウボーイハットでもないつばの広い帽子をかぶっていた。なんだかどこかの民族衣装のような帽子だった。
2021年2月 インドネシア 人びと | |
煙草 チルボン 縁のある帽子 リクシャワラー |
No
11813
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月10日
更新日
2023年08月29日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF