路地を抜けると、そこは道端に木々が植えられているちょっと大きな通りだった。しかし人通りは少ない。のどかな通りだった。右に進むか、左に進むか、考えていると道端に男が腰を下ろしているのに気がついた。
男は道端に設けられたガードレールにもたれてのんびりとしていた。誰かが来るのを待っているようにも見え、何もしていないようにも見える。近寄ってみると、携帯電話を手に握りしめていた。いつ携帯に連絡が来てもすぐに反応できるようにしているようだ。
その様子からすると、男はバイクタクシーの運転手なのだろう。奥に見えるバイクは男の愛車で、男は道端で携帯電話を握りしめながら仕事が入ってくるのを待っていたのだ。そうだとすると、誰かが来るのを待っているようにも何もしていないようにも見えた第一印象は、あながち外れていない。男は何かをするわけでもなく、携帯電話に連絡が来るのを待っていたのだ。
ポロシャツの肩の辺りは、まるで揃えたかのようにガードレールと同じ色だ。そう思いながら男にカメラを向けると穏やかな微笑みを返してくれた。
2021年2月 インドネシア 人びと | |
携帯電話 チルボン 男性 ポロシャツ 笑顔 無精髭 |
No
11829
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月26日
更新日
2023年08月28日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF