大きな通りをずっと歩いていてもあまり面白くないので、脇道へと足を踏み入れるとちょうどいい塩梅の路路地に出くわした。自動車は入ってこられないような細い道が住宅街の中を伸びている。そして、その細い道の上で子どもたちが遊び回っていた。
ぼんやりと子どもたちを眺めていると、向こうから男が傘の付いた移動式の屋台を押して歩いてくるのが見えた。声を上げるわけでもなく、男は淡々と移動式の屋台を押している。売り歩いているというよりも、商売するのにいい場所を探しているようだった。
屋台が近づいてくるにつれ、屋台に書いてある文字も読めるようになってきた。屋台には「TAHU GEJROT」と書かれている。TAHU、つまり豆腐の屋台だ。ついさっき大通り沿いで豆腐料理を出す屋台を見かけたばかりだったのに、住宅街の路地の中で見かけた屋台も豆腐を売る屋台だった。今の今まで気に留めていなかったけれど、ここチルボンでは豆腐を使った料理を出す屋台が多く存在するのだ。
ちなみにTAHU GEJROTとはチルボン名物の甘いスパイシーソースで揚げた豆腐だ。甘いスパイシーソース。日本人である僕には甘い豆腐というのはちょっと馴染みがない。僕が怪訝に思ったのが伝わったのか、移動式屋台を押す男も険しい顔つきをしていた。
2021年2月 町角 インドネシア | |
路地 チルボン 食べ物の屋台 こども 険しい顔つき 傘 |
No
11827
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年02月24日
更新日
2023年08月28日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF