平塚と聞くと真っ先に思い浮かぶのは神奈川県にある平塚市だけれど、この地名は関東にいくつもある。東京都品川区にも平塚という地名が存在するし、埼玉県上尾市にも、千葉県白井市にも存在している。平塚という言葉の由来には「台地状になった塚」を意味するとか、「傾斜のある高所」を意味しているだとか、いろいろあるようだけれど、つまるところありふれた名前なのだろう。この日にやって来た上中里にある神社も平塚という名の神社だった。
この神社が平塚神社と呼ばれているのは「台地状になった塚」が境内にあるからと言われている。平安後期の後三年の役の帰路に源義家、義綱、義光の兄弟がこの地に逗留した際、手厚いもてなしを受けた感謝の験として贈られた鎧を埋めたとされる塚があるのだ。高さがなく平たかったことから「平塚」と呼ばれ、これが平塚という名称の由来なのだそうだ。
鎧を埋めた塚なんて、伝説としては面白いものの、実際にはこの塚は古墳として登録されていて、もっと古い時代のものだと解されている。長い歴史の中で、人びとが少しずつ話しを盛った結果、伝説としては面白いけれど、史実とはちょっと離れたストーリーが出来上がってしまったのだろう。
2022年6月 町角 東京 | |
上中里 提灯 注連縄 神社 参拝客 |
No
12308
撮影年月
2022年4月
投稿日
2022年06月26日
更新日
2023年08月12日
撮影場所
上中里 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35