ヤンゴン中心部からほど近い丘の上に建つシュエダゴン・パゴダの境内は土足厳禁だ。境内に建っている多くの建物の中だけでなく、境内全域が土足厳禁なのだ。お参りに来た参拝客はみな素足になって境内を歩いている。
聖域が土足厳禁なのは特に珍しいことではない。ここでは別の問題が生じているのだ。強い日差しに照らされた境内の地面がとても熱いのだ。裸足で歩くとまるで鉄板の上を歩いているかのようで、素足で歩くのが難儀なのだ。
足の裏をやけどしそうになりながら歩いていると、お参り自体がなんだか修行のような気分になってくる。もっともアチチ、アチチと歩いているのは僕くらいなもので、地元の人たちは平気な顔をして歩いていた。普段からサンダルばかり履いている彼らの足の裏の皮膚は僕のよりもずっと厚いに違いない。
境内を足の裏の熱さに耐えながら抜き足差し足忍び足で歩いていると、僧侶たちが歩いているのを見かけた。若い僧侶たちも他の大勢の地元の人たちと同じように何事もないかのように歩いていた。その姿を見ると、足の裏の神経が麻痺してしまっているのではないかと思ってしまう。
そうこうしているうちに傘を差した僧侶たちはスタスタと僕の前を横切っていった。その向こうでは黄金の巨大な仏塔が強い日差しを受けてキラキラと輝いてた。
2017年1月 ミャンマー 人びと | |
黄金 袈裟 僧侶 裸足 仏塔 寺院 傘 ヤンゴン |
No
10002
撮影年月
2010年3月
投稿日
2017年01月13日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR DIGITAL