バンコクにあるワット・スタットに建つ礼拝堂の階段を登って玄関に向かうと、入り口の手前に小さな黄金の仏像が鎮座していた。黄金に輝く仏像は右手を下に向けて降魔印を結んでいた。膝の上にはお供え物の花が載せられているものの、この仏像はこの寺院の御本尊ではない。ここのご本尊は、この仏像の奥に見える大きなシーサーカヤームニー仏だ。こちらも黄金に輝いていて、手は降魔印を結んでいた。ちなみに降魔印とは誘惑や障害に負けずに真理を求める強い心を象徴している。入り口にも、堂の中にも降魔印が示されているということは、人間がどれだけ誘惑に負けやすいのかを表しているのだろう。
入り口に鎮座する小さな仏像と、お堂の中に鎮座する大きなシーサーカヤームニー仏を同時に眺めると、なんだか仏像の親子のようにも見えてくる。そして、不思議なことに小さい方をお父さんだと思ってしまうのだ。なぜだろう。僕の中にゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじが棲息していて、小さな方が親であると無意識に理解させられてしまっているかのような気がした。
2018年1月 人びと タイ | |
バンコク 仏像 黄金 寺院 参拝客 |
No
10420
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年01月21日
更新日
2024年04月03日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA