僕が見かけなかっただけかもしれないけれど、ジャカルタではあまり犬がいないような気がした。その代わり、路地をウロウロしていると猫には良く出会った。飼い猫なのか、野良猫なのかはよく分からないものの、無邪気に路地で過ごしているのはどこの国でも同じ。この写真の子猫もそうだった。グロドックの路地でひとりで遊んでいた猫にカメラを向けると、カメラに興味を持ったのかじっとこちらを見つめていた。いったい何をしているのと言いたげな顔だった。
一般的にイスラム教徒の多いところではあまり犬は人気はない。犬派か猫派かといったら断然に猫派の人が多いのだ。イスラム教の世界では犬は不浄な動物とされている。なぜならハーディスという預言者ムハンマドの言行録で犬の唾液は不浄とされ、体についたら七回洗うように指示されているからだ。最後にして最高の預言者であるムハンマドにそんなことを言われたら、もう犬にはどうしようもない。
その一方で、猫は愛されている。なんでもムハンマドは「猫への愛は信仰の一側面である」とまで言っていて、その扱いは犬とはかなり違う。犬とは違って信仰に基づく手続きの上でも汚れのないものと考えられており、モスクに入ることも許されているくらいだ。まあ子猫の無垢な瞳を見ていると、確かに汚れがないような気もしてくるので仕方がない。
2020年5月 動物 インドネシア | |
路地 猫 ジャカルタ |
No
11546
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月30日
更新日
2023年09月04日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF