猫はまるで自転車タクシー運転手の快眠を護るかのように周囲を見回していた

猫を従えながら昼寝する自転車タクシーの運転手 — 猫を従えながら昼寝するベチャの運転手

観光名所であるファタヒラ広場や高級ショッピング・モールのあるグランド・インドネシアの周辺では見かけないけれど、そこからちょっと離れて路地に入っていくとジャカルタにも自転車タクシーが走っている。ここでベチャと呼ばれる自転車タクシーは、客が乗り込む座席がハンドルの前に付いたものだ。ベトナムやカンボジアで見るシクロに似ている。

気怠い昼下がりに、通りを歩いている人は少なく、ベチャの運転手は暇そうにしている人が多い。この写真の運転手も暇を持て余した結果、寝ることにしたようだ。ベチャの座席にドシンと腰を下ろして寝入っていた。

あまりにも客が来ないと昼寝してしまうのはどこの国でも同じようで、フィリピンでも寝ている運転手はいたし、インドでも寝ているリクシャワラーをよく見たし、ミャンマーでも寝ている自転車タクシーの運転手は珍しくなかった。みな、この男と同じように自分の愛車の上で窮屈そうに寝ていた。

でも、まるで神域を守る狛犬のような猫を従えているのは珍しい。ベチャの前にいた猫はご主人様の快眠を邪魔するものが近寄ってこないように、寝息を立てるご主人様の前で鋭い視線を周囲に向けていた。

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